2014年4月9日、 Windows XP サポート終了
という訳で、家の Windows XP を入れているPCはどうにかしなければならない。さてどうしたものか。
ここで、今まで使った事があるOS(ディストリビューションを含む)を振り返ってみた。幾つかはバージョンナンバーまで憶えていないが、大体、古い順に次のようになる。
- 日本語MS-DOS (NEC PC-9800シリーズ用の奴。バージョンは忘れたが、 1.44MB FD が読めるようになる前のものだったのは確か。)
- N88-BASIC(86) (ROM BASIC の方。)
- Windows 95
- Windows 98
- Windows 98 SE
- Windows 2000 (無印〜SP4)
- KNOPPIX 3.2 日本語版
- KNOPPIX 5.0.1 日本語版
- Fedora
- Windows XP (無印〜SP3)
- Ubuntu Netbook Edition 10.04
- Ubuntu 〜11.4
- Windows Server
- Cranchbang 10
- Windows 8 (評価版)
- Cranchbang 11
Windows 8 に移行するのはそれはそれで利点がある。どうもあまり評判がよろしくないスタート画面だが、私は悪くないと考えている。キーボード操作を主体としているので、多くのショートカットが用意されているのも利点。何よりも、PowerShellが使えるのがでかい。
しかし、Windowsだと開発関係のツールが使いにくいんだよね。Gitとか。開発関係のツールは大体*uixの文法を前提に作られていて、それがWindowsの文法と馴染みにくいという話なんだろうけど。
さて先ほどのリストを俯瞰してみると、BSD系の経験がない事に気づいた。開発関係ツールとの兼ね合いから*nix系が望ましいし、良い機会なので採用し、環境構築を試みた。
FreeBSDの導入
BSD系のディストリビューションは幾つか在るが、一番有名なのはFreeBSDだろうか。有名だという事は、それだけ情報が多いという意味でもある。トラブった時に解決出来る可能性が高くなる。
という訳で 「The FreeBSD Project」 からISOイメージをダウンロードしCDに焼く。以前書いたように、FreeBSDのインストールディスクは Live CD としても利用できる。
インストール自体は、英語だという点を除けば、さして難しくない。インストーラの案内通りに進めればOK。 Live CD として使う際はキーボードの設定やら無線LANの設定やら面倒くさいが、その必要もない。割とあっさりと終了する。
少し引っかかったのは、ユーザーの追加。色々聞かれる。おおよそは 「FreeBSD ハンドブック」の「3.10.11. ユーザ/グループの追加」 の通り。 UIDは空欄、 日常使うアカウントならば Login group は"wheel"(このグループだと"su
"が使える)、"Login class" も空欄が良さそう。
最後に(インストーラが)PCを再起動させれば終了。
ソフト導入、各種設定
実は、後述するが、実際にはいろいろうまく行かなくてFreeBSDを使い続ける事は断念した。しかし、将来もう一度導入にチャレンジする時用にメモ代わりにやった内容を(覚えている限り)以下に残す。
イマドキのLinuxディストリとは異なり、標準で何らかのグラフィカルな環境が用意されている訳ではない(もしかしたら、使ったISOイメージがCD用だったからで、DVD用だと何か入っているのかもしれない。確認していない)。正直、これはちょっと意外だった。
パッケージマネージャは"pkg
"。"su
"でrootになった状態で利用する。初回実行時に本体をダウンロードする仕組み。 "pkg search foo
" でfooという文字列を含むパッケージを検索、 "pkg install foo
" でインストール。 詳細は「FreeBSD ハンドブック」の「5.5. pkgng によるバイナリ package の管理」 を。
X Window System は、明示的にインストールする必要があるらしい ("pkg install xorg-7.7
") 。セッションマネージャやウィンドウマネージャの依存性解決で勝手に入るだろうと思いこんでいたので少々ハマった。少なくとも、SLiM、XMonadとは一緒に入らなかった)。ちなみに、XMonad("hs-xmonad-0.11_7"、"hs-xmonad-contrib-0.11.1_6")は何故か動いてくれなかった。Xfce("xfce-4.10_6")は問題なく動いたので、XMonad(と家のPC)固有の問題じゃないかとは思うのだが……
XはD-Bus、HALデーモンを利用するため、/etc/rc.confに以下を追加。
dbus_enable="YES"
hald_enable="YES"
FreeBSD起動後にSLiMを自動実行するよう、/etc/rc.confに「slim_enable="YES"
」を追記。もしユーザーのホームディレクトリに.xinitrcが無いと、SLiMで正しいユーザー名、パスワードを入力しても先に進めなくなるので、忘れず用意しておく。
"shutdown
"や"reboot
"、その他類似コマンドは、"operator"グループに所属しているユーザーでないと出来ない。/etc/groupを編集する事。「/usr/local/etc/PolicyKit/PolicyKit.confを編集しろ」と解説しているwebページが在るが、それはしなくていい(昔のバージョンではそうしていたのだろう)。
えーと、こんな物かな?
解決出来なかったトラブル
Wualaのクライアントが動かない
これは正直想定外だった。WualaのクライアントはJava製だし、(FreeBSD用のJVMさえ用意すれば)動くだろうと踏んでいたがダメだった。というかそもそもBSD系ディストリはサポート外だった。 "java.lang.NoClassDefFoundError: Could not initialize class org.eclipse.swt.widgets.Display" と怒られる。pkg
でSWT入れようが、eclipse.orgからSWT落としてきて、それのclasspathを設定しようがダメ。設定ファイルから成果物まで色々と突っ込んでいるので、これが動かないとどうしようもない。
Flashが動かない
「Kosei's FreeBSD Blog: Flashプラグイン導入」の内容 を試してみたが、/usr/local/lib/npapiディレクトリが存在せず、シンボリックリンクが貼れなかった。
ブートメニューでキーボード入力が効かない
PCの電源入れてすぐ、マルチユーザーモードで起動するかシングルユーザーモードで起動するかを選ぶ画面でキーボードの入力が効かない。USB接続のキーボードを使っている所為ではないかと想像。今は困らなくても、いざという時に死ぬ程困りそうだ。
実は、これは解決策を調べていない。なにか解決法が在るのかもしれないが、正直、上2つでほとほと疲れ果ててしまった……
もうLinuxでいいや
サブマシンではCrunchbangが元気に走り回ってるし、もうそれでいいや……「開発ツールと相性がいい*nix系OS」という条件は満たすわけだし……
大体、インストールを始めたのが土曜日。まぁなんかトラブっても、続く日曜で解決出来るだろうと踏んでたんだけどね。そうは問屋が卸してくれなかった。Linuxとは細部で異なり、いい勉強になるだろうと思ったんだけどね……
この文章をblogに投稿したらCrunchbang入れよう……